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尿路結石に気を付けましょう(2021.08)

暑い夏はたくさんの汗をかくため、体の水分量が減少しやすい時期です。この時期に発症しやすい病気の一つに「尿路結石」があり、気温の上昇とともに増える傾向があります。

尿路結石とは尿の通り道(尿路)である、腎臓・尿管・膀胱・尿道に石ができる病気です。腎臓にあるうちはあまり痛みを感じませんが、結石が尿管に出て途中で詰まると痛みが出ます。自覚症状としては背中・脇腹・下腹部の激しい突然の痛みや、見た目でわかる肉眼的血尿などがあります。

結石は主にカルシウムやシュウ酸でできています。結石を予防するためには、シュウ酸などを増やす動物性たんぱく質を摂取する量を少し控えるとよいでしょう。ほうれん草などシュウ酸を多く含む食品を食べる時は、茹でてシュウ酸の量を減らしましょう。ほうれん草のおひたしには、かつお節やちりめんジャコをかけて食べるなど、カルシウムを一緒にとることで結石の予防効果がアップします。

カルシウムが結石の成分であるため、カルシウムを摂取しない方が良さそうですが、胃腸の中でシュウ酸とカルシウムがくっついて便と一緒に出ることで、尿に溶け出す量が減り結石ができにくくなります。

そして、食事以外でも水分を積極的に取ることが大切です。体の水分が不足すると、尿の濃度が高まり結石ができやすくなるため、食事以外で1日2リットル程度の水分をとることが理想的です。水分補給をする際には、シュウ酸の多い玉露や紅茶は避け、水やほうじ茶をお勧めします。

暑い時期は特に水分補給を十分に行い、尿路結石と共に熱中症を防ぎましょう。