足湯のススメ（2021.12）
めっきり寒くなり、冬の訪れを感じる季節となりました。散歩をすると近所の足湯の湯気に誘われて、ちょっと寄り道をしてしまいます。今回は、足だけ気軽に浸かれる足湯のススメです。
足湯とは、読んで字のごとく「足をお湯に浸ける」ことです。簡単ですが、単に足を温めるだけでなく優れた全身効果があります。
まず、全身の血行を良くすることで体内の新陳代謝を高める効果です。血液には栄養や酸素のほか、代謝によって産生された老廃物も混じっています。これらの老廃物は尿や汗として排出されますが、血行が悪いと排出されずに血液中に残り、重力によって足にたまります。たまった老廃物は更に血行を阻害するという悪循環に陥ります。冷え症の人に足のむくみや便秘症状の訴えがあるのを聞いたことがあると思いますが、原因はここからもきているのです。
次に、免疫力を高めるという効果です。足湯を行うことでがん細胞を殺す作用がある「ＮＫ細胞（ナチュラルキラー細胞）」を活性化させるという報告もあります。
更に、足を温めることで自律神経を癒し、疲労回復やリラックス効果があることはご存じのとおりです。膝下しかお湯に浸けないので、のぼせにくく、心臓にかかる負担が少ないこともメリットですね。ただし、効果を期待して浸かりすぎるとかえって体は疲れてしまいます。足が温まり少し汗ばむ程度が効果的です。
最近は、ドライブや観光の小休憩に「ちょっと一息」できるよう足湯を設けるところが増えました。家庭でも手軽に足湯ができるフットバス用の商品も出回っています。年末にむけて忙しい体を足から癒してみてはいかがでしょうか。