めまいに悩まされていませんか(2024.04)
日常生活で、めまいに悩まされたことはありませんか。めまいは日常的によくみられる症状の一つです。しかし、めまいと一口に言ってもいろいろな種類があり、原因や症状などが異なります。めまいには大きく分けて2つの種類があります。自分自身や周囲がぐるぐると回っているように感じる「回転性のめまい」と、ふわふわ・くらくらとする 「浮動性のめまい」です。
回転性のめまいは、耳の奥にある三半規管や、前庭神経という平衡感覚に関わっている器官の異常によって起こることが多いと言われています。代表的な病気として、突発性難聴、良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎、内耳炎などがあげられます。症状としてめまいだけが起こる病気もあれば、耳鳴りや難聴を伴う病気もあります。
浮動性のめまいは、耳の原因ではなく、低血圧や貧血などの全身症状、心因的なもの(不安、抑うつなど)、薬剤の副作用、時に脳血管障害 (脳梗塞・脳出血など) や脳の病気(脳腫瘍 など)などによって起こると言われています。
めまいは自然に治ることもあります。しかし、症状が重い、休んでもめまいが治らない (1時間以上持続している)、1〜2週間以上めまいが続いている場合は、医療機関に受診した方が良いでしょう。また、特に注意すべきなのは、「激しいめまいで立ち上がることができない」、「頭痛、ろれつが回らない、顔や体のしびれ、麻痺などの症状がある」、「意識が朦朧とする」といった状態です。このような症状は、脳出血や脳梗塞、脳腫瘍など、命に関わる病気が原因の場合もあるため、早急に受診することをお勧めします。
めまいの原因や症状は多岐にわたるため、どの医療機関を受診すると良いか悩む方も多く、実際に受診先を選択するのは難しいです。耳の症状が主であれば耳鼻科への受診、しびれや 麻痺などを伴う場合は脳神経外科・脳神経内科が良いと考えられます。しかし、受診先に悩んだときは、まずかかりつけ医や近くの内科に相談してみても良いでしょう。
めまいの症状は煩わしく、日常生活にも支障をきたします。悩んだら自己判断せず、早めに医療機関を受診し治療を受けるようにしましょう。